第47回日本薬剤師会学術大会
今回のブログは昨年10月に山形で開催された「第47回日本薬剤師会学術大会」のご報告をさせて頂きます
ご報告が少し遅くなりましたが、昨年秋、山形で行われた薬剤師会の「学術大会」に参加しました・・・が、大型台風19号が日本列島を横断中で、広島を出発のところからお話しさせてもらいますね
去る、2014年10月11日土曜日、大型台風が日本列島へ上陸して大騒ぎのさなか、交通機関の混乱を心配しつつも、夜7時過ぎの飛行機で、広島空港より仙台へ飛び立ちました
幸いに、台風から遠ざかる方向だったので、予定通り、無事仙台空港に到着し、そのままレンタカーで山形まで移動
何事もなくホテルにチェックインしました
山形は台風なんてどこ吹く風で、東北とは思えないほど、秋にしては暖かく、穏やかな天気
しかし、翌日は台風の影響で、どの交通機関も大混乱になるだろうと思われたので、すぐに帰りの飛行機を手配し、2日間の滞在予定を1日に切り上げ、翌日は帰ることにしました
その為、せっかく山形まで行ったのに、山形に滞在したのは半日くらいで、肝心の学術大会は、4~5時間だけの参加になりました
しかし、特別講演は聴いてきましたので、そのご報告を簡単にしたいと思います
特別講演会「第47回 日本薬剤師会学術大会」参加の報告
「iPS細胞による疾患研究の新展開」の講演を拝聴させて頂いて、iPS細胞の素晴らしさと難治病態の創薬の発展を実感してきました
お話は京都大学iPS細胞研究所の山田泰広先生がしてくださいました
内容は、まず、iPS細胞とはヒトの細胞に4つの遺伝子を作用させて人工的に作った細胞で、ES細胞と同じ働きを備えています
iPS細胞の特徴はヒトのどの部位の細胞からも作れるし、お皿(シャーレ)の上でどんな細胞にも分化できます
例えば、皮膚からとった細胞でiPS細胞にし、分化して心臓や神経細胞にしたり、ドーパミン(神経伝達物質)も作れます
iPS細胞はお皿の上でコロニーを作って増えていくので、いくらでも作れます
今は、iPS細胞を使って再生医療や創薬の研究がどんどん進んでいます
ヒトの病変の細胞からiPS細胞作り、病態の細胞に分化させて再現し、治療法を探すこともできます
軟骨の病気を再現しようと、患者さんの軟膏の細胞からiPS細胞を作り、分化しようとしたら軟骨が出来なかったそうですが、あるスタチン製剤を加えると正常な軟骨が再現できたそうです
意外な薬で効果があり、お皿の上で数多くの薬品を試すことが出来るので、まだまだ思わぬ発見があるかもしれません
また、アルツハイマーのような個人差のある病態も、患者本人の病態の細胞をたくさん作って治療法を探すことが出来るようになり、本人に適した治療法を見つけることも可能です
時間やお金がかかっていた再生医療や難治の治療の研究が、どんどんお皿の上で進めることができるようになり、パーキンソン氏病、ALSなどの難病に苦しんでいる患者さんの治療に近い将来、大きな進展がありそうです
お話を伺って、ワクワクしてきました
高齢者が痴呆の心配をしなくて良くなるのも目前かも・・・です
還暦の近い私にとっては、とても嬉しいお話でした
残りの時間はポスター発表や薬品メーカーのブースも見て回りました
帰りの仙台空港で、ちゃんと美味しい牛タンも食べました
しかし、一緒に同行してくださった方々にはご迷惑をおかけしました
なにしろ、おばちゃん丸出しで、人任せの旅でしたので、さぞ、大変だったろうと思います
優しく、面倒を見て下さり、ありがとうございました
Written by 西条中央店